日本のWeb業界を見ると、実務レベルで使用されているJVM系言語の中で、一番広く使用されているのがJavaです。Javaは、JVMという仮想マシン上で動作する言語で、大規模なサービスをウォーターフォール方式で設計通りに作るプロジェクトに適しています。競合している言語は同じJVM言語のKotlin、Scalaなどです。ここ最近は新規サービスの開発にKotlinやScalaを使用する企業が増えています。Javaは非常に歴史が長いので、Javaで書かれている独自の社内libraryを持っている企業はたくさんあります。そのためIT関係の求人数はJavaエンジニアがトップクラスです。
日本のWeb業界でJavaの使用率が高いのは、アドテク(ネット広告)系の企業です。アドテク系のサービスは速度やパフォーマンスに関する要件が非常に厳しいので、ruby等のスクリプト言語だと対応なかなか対応できないという面があります。バックエンドの静的型付け言語でJava以外の選択肢がほとんどなかったため、パフォーマンス要件の厳しいサービスではJavaによる開発が主流です。現在は、Goを使用しているアドテク系の企業も増えてきましたが、将来性という面では、Javaエンジニアはまだ安心してよいでしょう。
新規開発にJavaが使われるケースがほとんどないため、枯れたプログラミング言語とも言われることがありますが、Javaのコードが読めるというスキルは、現時点でも非常に有効ですし、Javaを使った開発を経験しておくと、それ以降の仕事で役立つ可能性が十分にあります。